たくらみや偽善で騒めき尽くす雑踏 昨日あれほどに願った朝なんて どこにもなかった 目が合ったのは一度 あとはゆっくりと通り過ぎてくだけ 自覚症状なんて 無いままの方が良かった 気のせいだったって 忘れてしまえたら 伸ばした腕を払った 肌からは錆び付く香りはしなくても 闇雲に遠吠えるだけなら もう それは機械と呼ぶの 優しさや不安が混ざっては色を変え 酸素の代わりに体中を巡る 誰でもない自分が 誰かになれるだろうか 願うことくらいは許されるだろうか たった一人でいい 理解されなくてもいい わずかなエラーを 勘違いで片付けないで 紛れもない感情に名前をつけて 震える手を包んで その先に宿る温もりがなくても 確かに通じ合える言葉があれば それは心と呼ぶの 震える手は冷たく 不器用に軋むけれど 誰かを求めるこの気持ちは そう きっと 心と呼ぶの