僕だけが分かるような詩を描いたよ 他の人には分からないような詩だ でも君が聴いてくれるのなら そんなことどうだってよかった 君だけが笑うような話が出来たよ 聞いて笑う その顔が思い浮かんだ だから今 話し始めることが 少しだけ 寂しくなってしまった 見慣れた街路樹をなぞってって 足音が二人追い抜いて 蚊帳の外でいつものように 秘密を分け合った 君にだけ分かればよかったんだ 誰も知らない流行の詩 拙い言葉だって 繋いで離れないんだ 今も思わずにいられなかった あの日々には確かに 青くなくとも僕らの春があったんだ 忘れてしまいたいことも 沢山あるだろう むしろその方が多い日々だったろう けれどそんなこと どうでもいいと思える様な 大事な日々も ちゃんと残っているだろう 歩き慣れたバス停の前で 人波が二人を離して 踏まれた影と影を繋いで 孤独を分け合った 夜が全てを飲み込んだって 繋いだ手は離れなくて 消された存在確かめ合って あの日 世界を分け合った 君にだけ分かれば良かったんだ 誰も知らない流行の詩 誰がなんと言おうと かけがえのないものだったって 今でも思わずにいられないんだ あの日々には確かに 青くなくとも 青くなくとも 青くなくとも ここに僕らが生きていた