制服の頃 このベンチから ハッキリ見えたあの落書きが 今じゃぼやけて なんだかそれを 信じたくなくて 目を細める 目を閉じれば 下駄箱の場所も 鞄のしまい方も思い出せる程で 周りよりも本当よりも ほんの少し前のような気でいた そのくせ見たくないものばかり 目について苛立つ最近です。 Tシャツ ジーパン 憧れたヒーロー 今も同じようにうたう あの日の夏の星座を思い出す 今日も見えるかな 見上げる南の方角 映るのは真っ暗な夜空だけ この目が悪いのか 大事なモノを落とした 僕のせいか そう言えば確か このベンチから 見てた景色の色は緑で 今じゃコンクリートの黒で 変わったのは自分だけじゃないと 安心してんだ そのくせ変わらないモノはないと 知っているフリをして 生きる毎日です。 あの頃 嫌った大人に 近付いた気がする 大事なモノは拾えるかな あの日の夏の星座を思い出す 今日も見えるかな 見上げる南の方角 映るのは真っ暗な夜空だけ この目が悪いのか あの日の夏の星座は見えないまま 唄をうたいながら見上げる南の方角 夜明けを待って 悪くなったこの目で 大事なモノを探しに行こう