船がいつ出る あてさえなくて 吹雪いて荒れる 北の海 あなたの後を 追いかけて ここまで ここまで 来たものを…… 行く手 遮(さえぎ)る 波しぶき ひとり足留め 雪舞い港 「忘れて欲しい」あの一言が 氷柱(つらら)みたいに 胸を刺す 一縷(いちる)の望み 抱きしめて ここまで ここまで 来たものを…… 私を捨てる その訳を せめて聞きたい あなたから 風はいつ止む 待ち合い室の 吐息に曇る ガラス窓 涙をこらえ 追いかけて ここまで ここまで 来たものを…… 海よ荒れるな 今日だけは 祈る思いの 雪舞い港