「ラベンダーが咲いだ」 絵葉書に一行の あの人が寄せた便り 山の西の斜面 あの頃の故郷(ふるさと)が そこにある もり少しだけ 夢見させて欲い 遠い東京の街で もう少しだけ 探してみたい 昨日と違う私に 生まれ変わるまでは 花の名前よりも 地下鉄の路線図が 大切に思えて来る 淋しがり屋たちの 真夜中のコソビニは 吹きだまり もう少しだけ 夢見させて欲しい 遠い東京の街で もう少しだけ 探してみたい 昨日と違う私に 生まれ変わるまでは きっと いつかは夢咲かせてみたい ラベンダーの花びらのように きっと いつかは 届けてあげる 両手に抱(かか)えきれない 愛の花束を……