水平線が傾いている 雨が斜めに振り注いでる あなたは銀のスプーンの上に 退屈を乗せ珈琲を飲む はみださないでね 会話の点線 無色透明のインクがあれば 愛してるって書けるのに 人形でも抱くようだねと あなたの言葉が風に舞う 十代ならば白と黒とが まだはっきりと口に出来たの ほら雨雲と波が溶けあう 人の気持も曖昧になる かきみださないで 心の輪郭 無色透明の時間の海で 私の吐息が溺れてく あなたの胸へと耳を寄せても ゼンマイ仕掛けの錆びた音 はみださないでね 会話の点線 無色透明のインクがあれば 愛してるって書けるのに 人形でも抱くようだねと あなたの言葉が風に舞う