遥か遠く昔のこと もう忘れてしまった 通り過ぎた夢も愛も みんなかすんで見える ぼやけた顔が微笑みかける さあ涙を拭けよと 泣いてなんかいないさ 流れの中立ち止まる 目の前に光が 手招きしては逃げる 届きそうで届かない いつまでもどこまでも 追いかけるのだろう 走る背中に冷たい雨が落ちて来た 置き忘れた帽子を取りに 振り向けど道は無し ゆうべの宿 景色に沈み 彼方小さく見える 靴飛ばして天気占い 口笛吹きドアを出る 生まれてこのかた その日暮らし どこに居ても同じこと うつろう街の灯りが 雨ににじんで消えた 温かな窓 覗いて いつまでもどこまでも さまようのだろう 走る背中に冷たい雨が落ちて来た うろつく背中を静かに月が 照らしてる