もうどれくらい経ったろう 揺らめく追想 響く愛誦 淡い記憶を そっと辿るよ さよならの跡で 陽だまりのような 涙の夜は 消えないけど 並んだ影が 甘い匂いが 愛おしくあるから ふと振り返り手を振った 在りし日のぬくもりが ほどけた 僕ら 別れの先で 瞳を見ることさえできず 桜舞った ひらり舞った 日々を隠してくように 少しだけ強くなったこの心を 君にさらけ出せたのなら 歩きながら いつの間にか 別れの痛みは薄れて 少しだけ君に会いたくなったのは あの日が重なるような 春のせいだ わかってた気がした 永遠の瞬間なんて嘘だ 風化してく 色あせてく 季節の祈りさえ 君は何もわかっちゃいないだろう 月の下咲いた花は あの日のまま 今もここにあって 抱きしめるんだ 春うらら 桜舞った ふわり舞った 君が通り過ぎるように 終わりの時が美しいのは 額縁で飾った後からだろう 思い出した そばにいながら 清かな想いは飽和して 花束のような白昼夢で 他の誰とも違う 愛を知った カーペットの上に寝転んで このまま沈み込んでいくような夜 ごめんねよりもありがとうの方を 重ねられたなら 違う景色が見えたかな 桜舞った ひらり舞った 日々を隠してくように 少しだけ強くなったこの心を 君にさらけ出せたのなら 歩きながら いつの間にか 忘れていく 君のことも 綺麗なままで溶け残ったのは 二人できゅっと繋いだ 春のせいだ