「飛べない羽根なら、 毟り取った方がまし。」 と、汚れた街路樹が 不意に響き合った。 午前六時の冷える歩道橋の上、 続く道、行方知らず。 <♪> 濡れた土の匂い、外れた天気予報。 未来を図るのは、 とても難しいことのようだ。 それなら誰の行く末も、 他人が定めるものではないような。 気付いて欲しい。 世界は、君あっての世界だ。 いつか辿った道が、 少し色褪せて見えた。 絶えず進む時間に 挫けそうにもなるが、 あの日描いた景色は、 まだ消えてなどないはずだ。 共に行こう、手を引くよ。 誰かが、未来の僕らを探してる。 それは傷だらけの道の上。 君が踏み出した一歩終わる先が、 笑顔に繋がるための今だ。 その始まり。 <♪> 手を伸ばす、淡い、淡い、あの光。 それは酷く未熟で歪つな欠片。 その誰もが胸に抱く大事な、 人として生まれた故の願い。 どうか、君にも。 誰かが、未来の僕らを探してる。 それは傷だらけの道の上。 君が歩み、耐え抜いたその最期に、 手をとり高い空を仰ごう。 そう、一緒に。