鷺沼 朝焼けの街 音のない道 寝息を立てる 人々 カーテンの闇 滲んだ光 浅い夢を見る まどろむ ただひそやかに 朝を迎える 薄暗い部屋 背を伸ばし あくびを一つ ただ繰り返す日々を生きる 悲しみがあの日の悲しみが 遠ざかるように薄れていくように 色づいた新緑の淡い影 くすんだエンドロール眺めている 憧れた蜃気楼の彼方 追いかけても追いかけても 届かないすり抜けた夢の影 終わらないエピローグ聞いている 鷺沼 夕焼け照らす 鈍色の列車 汽笛を鳴らす どこに向かうかは誰も知らない ただまっすぐに日々を生きる さよなら 灰色の街 顔のない人 僕は振り向いて どこに向かうかは誰も知らない ただ温かく日々を生きる ただ真っ直ぐに日々を生きる