湿った地下鉄の息苦しい静けさと 似ている悪い夢 目覚めたらめまいの底 見なれた真っ白な天井の向こう側 広がる残酷な世界を嘆いた雨 黒いカサを差して出かけた広場は むせかえる花の香り 足下ゆれている小さな花の色 そっと僕の目に焼き付けたなら 雨の降る坂道を昇り疲れても 深いため息を忘れられるかな うつろな視線をさえぎる青い蝶 光が差し込む場所まで飛べるのかな 綺麗なものだって、 いつかは灰になって 風に舞って消えるから 迷わず散って行く小さな花の色 そっと僕の目に焼き付けていたい 足下ゆれている小さな花の色 そっと僕の目に焼き付けたなら 雨の降る坂道を昇り疲れても 深いため息を忘れられるから