ためらうように伸ばす指がふっと あと少しの距離で止まる 君はまた小さなため息だけ残して 雲を見ていた 言葉より ただ側にいて欲しくて 永遠みたいな沈黙を引き寄せて 強く抱きしめた 空へ伸びてく入道雲 どうか消えないで 焼け付く草原 二人ただコントラストの中にいた 近づいて行く二つの指先 夏が焦がしてく 白い逆光の中 浮かぶシルエット 陽炎が揺らした 切り取ったノートの端 そっと"好き"って言葉だけを書いて 閉じ込めた なんで出会いは 順番通りに来てくれないの? 吹き付けた夏風 その暑さで 涙と凍らせてた視線まで 溶けて零れた 走り出す背中押す青空 どうか止めないで 二人はきっと同じだと あの日気付いてしまった 濡らした頬 笑い拭う太陽 今はここに居て 夏は悲しいくらいに光を集めて 二人の影 隠すよ 大きくなってく入道雲 どうかこのままで 溢れ出した想いはもう 焼けた夏のせいじゃないね 廻る季節が繋げた指先 もうほどけないね 白い逆光の中 揺れたシルエット 一つに重なった 君は今も胸に…