べたついた腕に抱かれていた女神様 はばらばら 歯形のついた首筋は意味を失くし 一つの言葉を忘れたようだ 愛の贋作で得た対価で愛は買えた? 知るかよ 空っぽの身体を後部座席に放り込ん だの 窓から溢れる生温い光を撫でて 知らない誰かのすべてを忘れた 遍く予感を断ち切るようにエンドロ ール 最終回であってほしい なんとなく願った 誰かの吐く下卑た嘘がやさしくなる のはさかしま 捻れた欲望を受けとめても 虚しさすら与えられない 時間は価値、感覚は罪、体温は嘘 ふざけろ とくべつだってちゃんとあるわ でもそれは何だったかな 消えたネオン 見えないオリオン 瞼越しに赤い光 傾いた熱は肌に張り付く雑音を剥が した 思い出すことも忘れてたきみのこと なのにね 最後に一つだけって ねえ まだ小さく鳴り止まないのに気づく んだ わたしの歩幅できみの隣を歩けたな ら でもそれは嘘だよ ずっとそうしてきた 本当に欲しいものを手にできないか らって 全部捨ててしまったんだ 傷から溢れる生温い光を撫でて きみのとくべつであれた未来を忘れ た すべての言葉よ、 手を離してエンドロール 最終回はまだ来ない もう飽きてしまった