果てしなく広がる海原で 板切れ一つにしがみ付くような 日々にもう嫌気が差して 少年は貨物に紛れ込んだ 近づく足音と反比例して 吐く息をそっと殺していく 僕は僕を密輸する だって待ってたって 助けなんて来やしない 誰1人来やしないよ どれくらい経ったろうか 食料や水が尽きて 意識さえも途絶えてく 次に目が覚めた時は 広がる新世界 未だ見ぬ新しい自分 そう信じたいね 両手両足貼付けられて 目覚まし替わりの水を被った 現実はそんなに甘く無いさ 首筋を刃で撫で回して “何をしに此処へ”と尋ねられた 船長は不適に笑う <♪> “世界が退屈で仕方ないのです” 誰かの航路をなぞってたって 辿り着けはしない 新世界へ “煮るなり焼くなり 好きにしろって” 少年は覚悟を決め叫んだ 首筋の刃は食い込んで行く “世界の退屈を嘆くような つまらない大人にだけはなるな” その胸に深く刻む