味気無い貧相な人生は 娯楽にすらならないと知りました 欲めいた感情だけ剥離して 冷め切った目で被写体を見つめてた わからない 何が足りないのか この渇きを癒せるものが 干乾びた心は罅割れて 次第に崩れだす 毒を飲み干して 歪な夢に溺れて 此処じゃない何処かへ堕ちていこう 世と別たれた窓のないアトリアにて 朽ち果てる前の君の眼を視てる 雨降りの午後の冷たい空気に 濫した脳が飢餓に喘いでいる 這いつくばって泥を啜っても この欲を満たせはしないでしょう どうやら二人の願いは 互いの願いを叶えてくれるらしい 映画を観ても食事をしても尚 無口だった君が 最後に泣きながら笑っていた 毒を飲み干して 歪な夢に溺れて 此処じゃない何処かへ堕ちていこう 世と別たれた窓のないアトリエにて 朽ち果てる前の君の眼を視てる 壊れてしまうなら 壊してしまってもいいか 同じ重さの命はない 鮮やかな陽が射した 眼が眩む程に花の散る様は美しく 掻き混ぜた赤が黒に変わるまで もう少しだけ夢を見せて 世と別たれた窓のないアトリエにて 朽ち果てた白い君だけを描く