雨はこの町に 何も言わずに そっとそっと降り出す 傘の模様が滲んで見えた 雨音に切なくなる グズり出す空模様 動き出す想い 目をこすり出したよ 水たまりみたいな黄昏 ゆらり涙ゆらめく ふわり微熱は溶けゆく いつかきっと晴れるんだってわかっ ているけど 今は少し もう少しだけ このままでいい キズアトの声 全部掻き消してほしいから 雨の匂いが 想いを形に どんな手触りがするんだろう 水鏡のように 形はあっても 触れない事わかってる 熱だけを残して 染み込んでゆく Ah 乾いた軌跡が 呼び掛けてくるの 色付いたままの気持ち 溜息交じりの言葉は 温かくて 優しいけど 今でも痛くて 耳を澄ます 傘を畳んだ モノクロでさえ 残らないよう 全部流してほしいんだ 記憶の中の宝石 割れないように抱きしめ 君の声はまだ聞こえてくるけど 雨が残したこの痛みを『キミ』と呼 ぶよ ゆらり涙ゆらめく ふわり微熱は溶けゆく いつかきっと晴れるんだってわかっ ているけど 今は少し もう少しだけ このままでいい キズアトの声 全部掻き消してほしいから