昨日見た一秒が最期の刹那と 知らないで 赫きを奪われて片道だけの虹となる 抱きしめた想い出も 枷となった重荷だ 捨てて忘れられたら 迷わず逝くのに 傷口染み込んだ記憶を辿った もういっその事終わらせて 生きたまま死んでいる惨酷を 悲鳴さえ喪って 溺れて逝く底の無い銷魂 今際の庶幾も掻いて 芥と化す畢生の煌 無稽の啼泣 冽たい嗄聲かな 壊れた自分の不帰望む 愚かな欲でさえ 囚われた精神の幻惑だというだろう 押し殺す感情の熱 取り零す残像の劣 吐き出す呻きさえ無垢な吐息と 消えて 彷徨っている感傷が 寒さに凍つく露命を掠め 此れが最後だって知ってたら 愛しさが沁みるほど咲ったよ 泪など枯れ果てて 借り物に成り下がる心霊 薄情な天冥の疎ましさが蝕む仇 唖の一聲 無情な叫喚を 意識が薄れても掩う影 意味など消える程遠くまで 温もり忘れ虚な明日へ 縋り付いた闇から逃げられなくて 砕けて散るのは繋ぎ止めていた心 何故私が嗚呼 聲さえ届かず微笑んだ愚劣 何をしたというの? 救いがあるというのなら もういっその事終わらせて 生きたまま死んでいる惨酷を 悲鳴さえ喪って 溺れて逝く底の無い銷魂 今際の庶幾も掻いて 芥と化す畢生の煌 無稽の啼泣 冽たい嗄聲かな