私たち問いを抱えて ただ産まれおちて 綺麗にした 爪は剥がれて 人間だもんね 平和の上で成り立っている 等身大と呼ばれる暮らしで 等間隔に鳴る改札人々の心臓 営みの中で また今日も冷たい部屋に帰る 惣菜を買う気力もないで せめてもって 今日も死んだ脳と心へ手向に 飽きるまで起きてようかな 不確かな 重くぼやけた不安、この先 何気ないこと ドラマチックにしないと 生きていける気がしない 悩みや疑問の中で 泳いで沈んで溺れて いつの間にか わからなくなっていった 私の輪郭 ねえ、このまま溶けてしまいたい 凪みたいな午後は 優しい赤に染まってく 暮らしや日が過ぎていくのに 疲れてしまって 産まれてしまった 鉛のような問いの 答えを探して、人間をやってる 私たち問いを抱えて 今ここにいて 消えていく暖かかった胸の中身も ああ完成だって未完成だって あたし次第でしょう 煙に巻かれて終わらないように ただ今だけ見つめていく