あの日君に触れたから 僕は傷付いてしまったんだ 鮮やかなその実をついばもうとした クリスマス前の慟哭 安定・不安定 関係ねえ 俺はいつだって俺のままで居たい たまに欠くこともあるさ丁寧さ 情熱と一握の冷静さ てめえで考える損得 あと湧き上がる感情だけはモノホン 声を大に 掲げるメガホン かき消す いくつものスマートフォン 身に付けたありがちなブランド物 誰からもらったものだろう ゆらゆら揺れるピアス ひとつふたつ 瞳を逸らし そちらに目を遣る 誰も羨む宝石にもうすぐ シーフの右手が届く 誰もが歩む道を遠のく 愛着のある思いだけが尊く残る あの日君に触れたから 僕は傷付いてしまったんだ 鮮やかなその実をついばもうとした クリスマス前の慟哭 (一度だけ 君とだけ 一緒にね 居ただけ) 街に落ちる2つの影 時と共に刻む鼓動は早め 遅めの集合とちょうどいい距離で 執り行われる人狼ゲーム 甘い香りを放つ沈丁花 傾きっぱなしのシーソーゲーム ボイコット済みのシンポジウム スパイならばもう少し慎重に 一時の愉楽と ひとしきりの重圧を抱え帰る ビルの合間をくぐり抜け 唇交わしたその顔を向け 何を手に入れて何を失う? 僕は僕だけのものではなく 欠ける自覚 ふたりの間 野に咲いた不信の蕾が開く あの日君に触れたから 僕は傷付いてしまったんだ 鮮やかなその実をついばもうとした クリスマス前の慟哭 あの日君に触れたから 君を傷付けてしまったんだ 澄み渡る想いを踏みにじっていた いつまでも止まぬ慟哭