止まない雨が続いた6月の終わり 静寂の中 ウミネコの声が響く 街の彼方に陽が落ちる 見ていてね 静かに消えるから まだ、夢のようだ 嗚呼、また思い出して苦しいよ ただ奥歯を噛んで耐え忍ぶだけさ 遍く万感の移ろう日々をただ 溶かしてしまおうね 溢れる涙で目を濡らすの やさしい時間の中で 焼け付く太陽を怨む7月の初め 漠然とした 不安に息が詰まる 萌ゆる緑に灰が降る 息を吸う 綺麗に見えるから 静かに眠るから まだ、夢のようだ 嗚呼、また思い出して苦しいよ ただ瞳を閉じてうずくまるだけさ 甘えた私の小さな尊厳をまた 汚してしまうから 覚めてしまう前に夢を見たいの 思い出せないな 嗚呼 素晴らしく退屈で 味のない日をただ壊してしまおうね 明日の私にささめくから やさしい時の中で