「一番君が叶えたい夢ってなに?」 「いわゆる、もしも魔法が 使えたならって言うじゃん」 「そんなの 急に聞かれたって困るよ」 答えなかったけど 本当は 車のBGMって こんなに大きかったっけ 今日は一人で あの海を見てみたくて 海風が輝いて 遠い街まで吹き去っていく 僕を忘れたあなたの 髪を揺らして肺を満たす 海風髪なびかせ 僕の記憶を飲み込んでいく もう会えないあなたの 頬を撫でてよ 僕の代わりに 「急に俺が居なくなったら どうする?」ってあの時 宿で始まった隠れんぼは勝ったね 今度は俺が探す番だってことかな それはないね 笑えないね 八月の硬い雲が 触れそうだねって話した そんな会話 今でも覚えている 海風が輝いて あなたの涙も吹き去っていく 僕を忘れたとしても 泣いたり笑ったり 海風髪なびかせ あなたの孤独を包んでいく どこか隠れたあなたを 探し出してよ 僕の代わりに この風に今すぐ飛び乗って 答えなかった僕の魔法を今ここで 海風が輝いて 遠い街まで吹き去っていく どこか隠れたあなたを 探し出す 僕の魔法さ 海風髪なびかせ 僕の記憶を飲み込んでいく もう会えないあなたの 頬を撫でてよ 僕の代わりに