凪いでいる海 静か 空音さえ する 静寂 波風を 立て 生きる そんな選択肢 無かった 始めから 車輪の下 には 私 誰も気づかない 歌だけが出来ることだった 嗚呼 誰かに届けと 嗚呼 身動きできない 口ずさんでいたら いつかは 溶けていく 心に 重い蓋をした 冷たく大きな物 救うのは 歌 隠水(こもりず)のようにひっそり 育った この思い 流れてく雲 とても自由 縛るもの など 何も無い 心化粧 して 張りつめて 安らぐ時は 無いと 知っていた いくつもの糸 絡みついて 振り払うと すぐ 墜落しそう がんじがらめ、ただ 受け入れて 百年後に 雲になって 嗚呼 私の歌だけ この地上に残り 繋いで 託すわ 何かを変えられる 私でも ほどけてく 私を 縛りつけてた 糸、羽根が生えたよう くれたのは 歌 どこへでも飛べる 心の羽根をくれた 溶けていく 心に 重い蓋をした 冷たく大きな物 救うのは 歌 隠水(こもりず)のように ひっそり育った この思い ひっそり育った この思い