揺れる空とかじかんだ手 僕はついに鳥になる 自転車漕いでそんなような さっき見た夢を浮かべてる お気に入りの橋の下は 昨日の雨でうるさかった まだ眠る町をかけぬけた たどり着いたら誰もいなくて にわとりなんかがはしゃぐ頃 そそくさとさあ ピンホールのぞいて 緩やかに歌いだす 町をつつんでく光 暗闇を少しづつ塗り替えて やわらかく響いてくよ この大げさな気持ちを なくしたりしないように 聴こえる音も 昨日の夢も 映し出せたらいいな いつになってもこの町の匂いとか 思い出が そっと浮かんでくるようなさ 夢の中では飛び立てたんだ 思うままに歌っていたんだ なのに僕はとなりの君にすら 何も言えずにいたっけな 緩やかに歌いながら 僕も流れてゆくよ 一日のはじまりを告げてゆく この瞬間を止めてみたい きっといつかの僕らが 笑って話せるような 大げさなこの胸の高鳴りと 切ない香りを吸い込んで ゆっくりシャッターを切ろうよ