空が抜け落ちて ポッカリ空いた 怖くて震えてた 十四、五歳くらい 眼も口もとじて 耳ふさいだ 辛いこと 嫌なこと なんにもない世界 「そうだ、宝物あげよう」 栓をして みみもとで 君がささやく みみなり 声が消えた 君がくれたのに あぁ 思い出す あぁ 聞こえだす みみざわりなあの喧騒 音がかき消して ギュッと詰まった 割れる爆音が 胸に優しかったな きみに 憧れて 唄った あの日から みみなりは ずっと止まったまま 「どうだい?まだ 声は出せるかい?」 ひざの上 濡れたこと いまだ覚えてる みみなり声が消えた 君がくれたのに みみなり声が消えた まだ 聴けたらいいな あぁ 思い出す あぁ 聞こえだす 今 優しいこの喧騒