本当はこの街がそんなに 嫌いじゃなかったんだ。 嫌いって言ってなきゃ大事なものを 失う気がしていた。 街の中の喧騒は朝になっても鳴り 止まぬだろう。 眠らぬ街東京は今日も誰かの夢を 背負うのだろうか。 なあ元気か? そっか就活してんのか。 俺たち気づいたらもう22だ、 もううかうかしちゃ居られんな。 なあ、 星が見えないって話あるだろ? あれほんとは嘘なんだ。 こっちだってさ、長崎と同じ。 夜には星が光っている。 本当はこの前さそっち 帰りたくなってさ。 バンドのこと嫌になってさ、 ライブ 飛ばしたくなっちゃったんだ。 いつまでも残響が鳴り止まん 耳をただ塞いでた。 告げてきた"また明日" もきっといつかは 果たせるのだろうか。 握ったギターは誰の為の唄を 鳴らす。 最近思い出すことは大体友のこと。 笑っていたのは 誰かの為じゃなかったよな。 本当にこの街に骨を埋める 覚悟はあったかな。 増えていく 大事なものに勝手に 追い詰められている。 「笑っていた日々のこと 大切にするのは弱さじゃない」と 言っていた少年よ 今はひたすらに前に進め。 本当は 東京がそんなに 嫌いじゃなかったんだ。 嫌いって言ってなきゃ思い出を 捨てたように感じてしまうの。 街の中の喧騒は朝になっても鳴り 止まぬだろう。 眠らぬ街東京よ、 どうかこの唄に意味を与えてくれ。 這いつくばっていた、 俺ですらいつの間にか アスファルトの歩き方を覚えた。 この街東京で、まだ夢を見ている。