張り詰めた空気が 頬を突き刺して通り抜ける 石畳が並ぶ脇道 疑いもなかった これが目的の場所と信じた 真夜中で暗い道を無我夢中で歩いた ちょっとだけ疲れたな 休もう 今だけは ひらりと雪たちが降り始めたから 足を止めて見上げたの 夜空を 月明りは隠れて見えないからまた歩 き出した 光求めて暗闇 手探りで 繰り返し流れる音を かき消す人の足跡 避けるように通り過ぎる道 前だけ向いて歩いていくもんだから それが羨ましくてただ見惚れてしま っていたの いつしか 自分のいた場所も わかんなくなってきたな あんなに歩いたのに 目の前だけを きらきら電飾が ただ眩しすぎて 目を瞑ってしまいたくなる 今夜だけは 溢れるもやもやを かき消して歩く 綺麗なこの街と足跡に紛れて