手首を切り裂いて このただれきった部屋を いっそうのこと真っ赤に 染めてしまいたかった 誰が生きているのか分からない 蘇る幼い記憶の中で 何を並べてみても あるのは冷たい今だけ 来る日も 来る日も 来る日も この声で同じ言葉で 一筋の光を求めていた さよなら こぼれる愚かな涙よ 何にもそんなに美しくもないのに すべての自我を取り去って 清らかな俺の女神を 誰かがこの同じ時にも 乳白色で汚していく 求めていたから 激しく運命を憎み 生きようとしていたから この身も心も汚した 自分の醜さを嘆きながら 他人の笑顔を妬みながら 太陽に照らされることもなく さよなら 毒々しい赤い花よ もう誰のことも恨みはしないよ 朝の光を浴びて 個々の扉に手を掛けて 永遠の終わりを迎えに行こうか さよなら 絶望も孤独も すべての苦しみが 消えていくというのか