何もかも嫌になって 投げ出してしまったもういいやって 生きてる事に何でって思い始めた 今日の気温は35℃気怠くなって当然 で 寝転がったら窓から空が見えたんだ 輪郭の濃い夏の雲 それを横切る細 い直線 今日もうるさい蝉 相変わらずな光 景だ もう何年同じ景色を眺めて失望して んだっけ 綺麗なものは見たいくない 人間も 情景も 突然目の前に現れた君 名前も顔も声も思い出せない 真夏の青すぎた晴天の下で手を振る 君は誰だ 近づきたくて手を伸ばしたんだけど 触れられない 何故そんなにも無邪気に笑っている んだ 陽炎のせいか 蝉時雨のせいか 朧 に揺れる 君は虫が好きだったかな それと草 花も 生きる物を優しく愛していたんだね そんな姿をよく撮ってたデジタルカ メラは 今もここにあるよ 写真も何処かに どうして今更思い出したんだろう ずっと記憶の隅にいたのだろうか 真夏の青すぎた晴天の下で手を振る 君に手を振りかえして今 背を向け 歩き出す そんな無邪気に笑わないでなぜか涙 が込み上げる 陽炎のせいか 蝉時雨のせいか 朧 に揺れる 思い出したよ 十五年も前の事だっ た いつもの昼下がりに僕に花飾りを作 るんだって 家を出て行ったまま帰ってくる事は なかった カメラに残された写真に白黒のリボ ンがかけられた そっちへ行こう一歩踏み出した 僕を見てただ首を振って消えた 真夏の青すぎた晴天の下で手を振る 君に手を振りかえして今 背を向け 歩き出す そこで無邪気に笑わっていて ありがとう またいつの日か さよなら まだ会うつもりはない 君は朧に揺れる