いくつになっても大人には 慣れないよ。 目を逸らすと気まぐれに雑音は 暮らしの周期を容赦なく遮って また蹲っていたの。 あてないけどね、 溢れ出した雨に染まって あたしが教えた優しさは もう馴染んだんだ。 暮らしの依と素 ( エトス )、 透けきった秘密を 思い出したって忘れた フリしているんでしょ ? 我儘だってあなたがくれたんだよ。 もう何日めくったって あなたと似てるとこばかり 目についてしまうの。 いくつになっても 大人にはならないでね。 花の贈り方も手紙の宛て方も 忘れちゃっていいんだよ。 また教えてあげるから 帰ってきてくれないかな。 もう泣かないね。 あなたは好きなだけいいとかきっと 言うの。 もう明けるから昨日までをそっと 閉じるの。 思い出したくなって、 忘れないでいて欲しいんだよ。 もうきっと叶わないね。 秘密だよ。