夏の匂いが連れてきた 薄れることはない あの頃の私には戻れないのに 夏はまた 花火が光り消えるみたいに あなたの記憶も消えればいい 花火が光る度に何度も きっと思い出すの 日が落ちているのに汗ばむ季節が 中々終わってくれないと物憂げに 夏が嫌いと言っていた あなたが好きだった 瞬きすらも忘れるほどに 目の前に広がる光たちが 水面に映す影を見ていた ずっと忘れられない 乾いた心満たしていたことを 覚えているから まだ夏を噛み締めて 夏の匂いが連れてきた 薄れることはない あの頃の私には戻れないのに 夏はまた 花火が光り消えていく時も あなたの記憶に居たかったの 花火が光る度に何度も そばに居たかったの 花火が光り消えていく度 私はあなたを思い出すの もう終わっていく夏が恋しい あなたがいる夏じゃないのなら 花火はいらない