あぁ、流れてゆく時計の針は、 短針を越えて。 あぁ、気付いてみれば、 今、僕はもう、君の歳を行く。 「まだかな。」だなんてさ、 ハンデを広げ、 「まだだな。」だ。 それを覚悟と解り。 「また、かな。」だなんてさ、 最初のトコで、針は重なる。 春になれば、 春になればもう、つまらない ウソをみんな吹き飛ばすんだろ? ここに風を呼んで。 それだけ訊かせて。 春になれば、春になればもう、 涙の数よりも笑いたいんだろ? 二人、風の中で、 桜はいっぱい。目、いっぱい。 あぁ、流れてゆく時計の針は、 自身を刻む。 けど、まだまだ、 けど、またまた、 三本は出会い、巡る。 春になれば、春になればもう、 つまらないウソを みんな吹き飛ばすんだろ? ここに風を呼んで。 それだけ訊かせて。 春になれば、春になればもう、 涙の数よりも笑いたいんだろ? 僕ら、風の中で、 桜はいっぱい。目、いっぱい。 「まだかな。」だなんてさ、 眠りの中で。 「まだ、だな。」だ。それを 目覚めの中で。 「またかな。」だなんてさ、 廻る世界で、よじれて、進む。 春になったな。 春になったらもう、 ふがいない自分自身を 追い越すんだろ? ここに音を呼んで。 それだけ聴かせて。 春になれば、春になればもう、 別れの数よりも笑いたいんだろ? 朝陽が眼に沁みて、 光はいっぱい。精、いっぱい。