あぁ 世界に色が付いて 懐かしい夏の匂いがする あぁ 夢の狭間に立って 流れる雲を見上げていた あぁ そよぐ風を纏って 夏の亡霊は波と躍る あぁ 夢心地に浸って 果ての無い青に呑まれそうだ もうこのままずっと遠くへ 連れ去ってしまえたらって あなたを見つめた 蝉声響く夏空に そっと隠したこの想いは 風に乗って遥か遠くへ いつしか青藍に舞う花のように 散ってしまった愛しい人 幼気なままこの夏に ずっと溺れていたいな あぁ 針は影を落として 過ぎゆく時間 置き去りのまま あぁ 魔法でもいいやって 無邪気な姿に見惚れていた どれくらいこうしてたんだっけ いつまでも いつまでも 続いて欲しくて 閃光が炸く夏空に そっと願ったこの想いが 胸の奥を焦がしてゆく 火花が燦燦と散り落ちるように こんな夜も終わるなら 思い出の中に閉じ込めて ずっと覚えているから 遠く響いた鐘の音が 終わりを告げる合図 過ごした日々さえも 泡のように浮かんで消える 蝉声響く夏空に ずっと隠したこの想いは 時が経っても褪せないまま いつしか青藍に舞う花のように 散ってしまう運命でも 繰り返す永遠の中で きっと巡り逢うんだ いつだって思い出せるから