気づけば空は白んでいて 早起きな誰か 朝ごはんの匂いまとわせて つけられたあだ名は本の虫?いやBiblioMonster 望むところさ 開けばどこだって舞台に変わる ほらファンタジー ミステリー 食い入るように見つめすぎてしまうから 君の真ん中がさ ぽっかり空く前に この手繋いで今すぐ脱出しよう 赤いリボンを巻いた栞が目印だ 忘れずに辿っておいで 君の決意 待ってる 一字一句決められた台詞を どんな気分で言うの 文字の裏側はやっぱり文字で それでもどうにか知りたいんだ だって僕はMonster 恐れ知らずさ 見落としていないか 大事な何か 逃さないようにと目で追いながら 真っ直ぐ指伝わせて 君を表す字が掠れていく前に この手繋いで今すぐ脱出しよう 陽に焼けた頁の端っこが出口だ 怖がらないで バラけてしまっても すぐ集める いつも新しい表紙を見る度心躍った いつも背表紙を見る度感傷が押し寄せた 君の物語の結末を知ってる だって何度も何度も読み返した 捲ったその先に続きはもう無くて 隅っこに小さな字で <おしまい> 君の物語を終わらせちゃう前に この手繋いで今すぐ脱出しよう 赤いリボンを巻いた栞が目印だ 忘れずに辿っておいで 君の決意 待ってる