泣かない彼女は姿を消した 空っぽのステージに高揚残して 弦を押さえる右手は震えて 振り乱した髪の毛は絡まり 仰いだその目は潤んでた 喉を鳴らし スポットから逃げて せめて君の前では笑っていたい マイクには乗せないで せめて君の前では歌っていたい 泣かない彼女が姿を消した 残されたホールはざわめいた 泣けない彼女は言い残した 息を切らし掠れ声でつぶやいた シンデレラに 折れたヒールは くたびれたスカートはいらないの 清く正しく美しく せめて君の前では スポットから逃げて 頬を拭った袖がぬれてる マイクには乗せないでいた 絶望がへばりつく スポットから逃げて せめて君の前では笑っていたい マイクには乗せないで せめて君の前では歌っていたい 泣いていたんだっけ あのとき もう思い出せないくらい 恵まれた日々を どうもありがとう