「明日こそ」「明日こそ」に振られ てもう何回目だ 「もうやめた」 被った布団の端から覗いてしまう 今夜も 期待を乗せたくなるほど 踏ん張った昨日が誇らしい そうだ 僕らには 「明日こそ」を繰り返して 何度も何度も伸ばした頼りない手と 報われたい夜がある 開花しない鉢植えを抱えてもう何歩 目か 満開の花束とすれ違うたびに 隠してしまいたくなるほど この両手の蕾が恥ずかしい 「明日こそ」食いしばった歯も 突っ伏した机にできた水溜りも 所詮は報われない夜だから 「明日こそ」「明日こそ」 手の中で握りしめた 銀紙で作った勲章は まだみぬ明日が来て初めて本物にな るのだ 「明日こそ」を繰り返して 何度も何度も伸ばした頼りない手も 勲章になる いつかきっと報われる夜だから