Track by故やす子
カルピスを作る手元を見ながら 思い出していた 優しさで希釈された暴力のことを 夏は暑く、冬は寒く、 春と秋はわけもなく泣いて 六畳一間は燃えるゴミと 燃えないゴミと 捨てられない思い出で溢れていた 似合わない口紅、ピンヒールの威嚇 大層な詩を口にしては 生きるということに意味づけする 反芻して、傷ついて、 それでも死んでいない事実に 特別を見出したくて