九月二日

歌詞

八月も息絶える今日此頃 俺の中じゃ残火が燃え盛ってんよ 隣人の言うことにゃ耳も貸さず 聞こえの良い歌を掻き鳴らす今日も 寒い番の羽音が鼓膜をびびらす 然れど今の俺には 取るに足らんことや タンゴステップする俺の青い胸中は それと解る 瞬間にぶっ飛んでいくのさ 前方集中 全速力 躊躇なく自前の時を払う 為にならぬ悪趣味な指南書によりゃ 俺、お得意のステップは愚行と 断定する 食い辛いご教授は一刻も早く 嗚咽が交じるような臭気の青い箱へ 展望明瞭 膨張して 桃源郷 酩酊中 何回も何十回も何百回も歌ったな 喉の奥も嗄れるほど 何千回何万回と数えん切れんくらい 呟いていた これでいいのさ 千年続くはずのこの桃源郷は 奥行きが狭まって、 てかよく見りゃ平面でできてる 記憶の縁に居座る通達がよぎる 例の指南書が嘲笑する 何回も何十回も何百回も穿ったが ついに来た今作エンドロール 何千回何万回と数えん切れんくらい 嘯いていた これでいいのさ あぁ これでいいのさ