時に我を忘れては探した あの日君を塗り替えた幻 軽はずみに覚えたのは 誘惑にも似た目配せ 抜け殻のままでいたから 怖くはない 使い慣れた裏切りの刃先は やがて君の自惚れを殺した 赤い口紅で隠した ささやかな少女の記憶 無自覚な君の素肌に踏み入れたい ただ僕らは 受け入れるだけの身体を 互いに寄せ その傷を舐め合った 叶うならば 胸を焦がすような想いを 錆びついた空に踊らせてみたかった 助けなど呼ばない はじめからそのつもり 琥珀の中にある息絶えた輝き 誰かの声がして いつかの夢に触れて けれど選べなくて 胸の内に留めたのは 哀しみが美しいから まだ飼い馴らせずに僕は 今を嘆く ただ僕らは 受け入れるだけの身体を 互いに寄せ その傷を舐め合った 叶うならば 胸を焦がすような想いを 錆びついた空に踊らせてみたかった 強く抱きしめて 痛み伴う程強く 君が望むその終わりが来るのなら