目を閉じてまぶたで 君の頬に触れてみた 温かい呼吸のように 少し湿っていた 指で君の白い首をなぞる 意味もなく泣きそうになって 鼻を鳴らす 僕らはまだ何も始まっていない 狭いワンルームで二人 手を繋いで夢を見た 君が笑うような約束をさせて 部屋を抜ける風が君の 肌と混じっていく 慣れきったさよならが 近い気がしていた 振り向かないで 逃げ出してしまいたい 涙が底をついてしまう前に 僕らはまだ何も始まっていない 狭いワンルームで二人 抱き合うことすらできずに 許してしまった心を持て余した 僕らはまだ何も始まっていない 言葉が喉の奥で止まる 代わりに腕に抱き寄せた ここにだって未来はあるはずだろう 僕らはまだ何も始まっていない 狭いワンルームで二人 手を繋いで夢を見た 君が笑うような約束をさせて