やがて定刻が過ぎて明かりが落ちる まっさらなスクリーンに画が灯る 味気のなかった日々が鮮やかに映る 音が流ればありきたりが輝く 始まればストーリーは転がり続ける 巻き戻しもなければ早送りもない 溢れかえるエキストラ 雑踏のリバーブ サラウンドの中聞こえたあなたの声 気の利いたような台詞は とてもじゃないが言えないな シナリオには書いていないけど 流れる音に言葉を載せよう 撒いた種がやがて花を咲かすように あなたと共に過ごす日々が 育つように 木漏れ日を集めて照明にしよう あなたが映るシーンが輝くように 口をついた言葉たちはもう還らない NGを出してもカメラは回る いつかまた笑って話せるように その時を追いかけて歩みは続く 気の利いたような台詞を そろそろ言ってみたいな シナリオには書いていないけど 流れる音に歌を載せよう 黄昏時が辺りを優しく抱きしめる 柔らかい光を浴びながら愛を 伝えよう 咲いたような笑顔で頷く頬には ひとすじの小川が浮かんでは消えた 出会った日の回想を眺めよう 早送りしたい日もあるけれど 映し出されたのは陽の当たる道 並んで歩くあなたと今 流れる日々に合わせフィルムは 進んで行く いつか観かえしたい場面が重なり 続ける 激しい雨の中を歩く日もあるけど クライマックスは 期待通りになれたかな やがてロードムービーは 終わりの日を迎える エンドクレジットを昇り 行くあなたの名前 こんなストーリーでも 喜んでくれるかい これから流れる主題歌はこの歌で 良いかな