今更アルバムなんて 欲しくはないけれど それがあなたの ひとつだけの 形見となれば別だわ だからこうして ホラ この街を 久し振りにたずねた 過ごしたアパルトマンは マロニエ通りの奥 洗濯物の万国旗や 雨酷しの自転車 タイムマシンで ホラ 戻った様に 何もかも或の日のまま シミだらけの見慣れた壁をたどり 懐しい手摺をたどり 夢をたぐり 今日はひとり 確かめるのは 本当のおわり <♪> 狭いドアをあければ 涙を拭いもせず あなたにすがる可愛い人 あなたの最後の人 そうよこうして ホラ 泣いてくれる 人は他にもある あなたのお友達は 私を見上げると あからさまに顔曇らせて 黙って目を伏せる 私一人が ホラ 異邦人(エトランゼ) 何もかも或の日のまま 薄暗い階段を降りる 足元がかすかにうるむ 太陽が まぶしいから・・・・・・