Track byヒッキーP
からっぽの害虫が息をしている できる限り悪臭を漏らさぬよう その鈍い触手で誰を撫でれど 誰の励みにもならず 狭い孤独の中で 辛うじて生活している 「それでも僕にだって愛はある。 一丁前に持っているつもりだよ。 出来損ないにも愛する能力は 備わっているんだ。 僕は確信している。」 失敗を引き摺り 死骸のような臭いを撒き散らす私は カメムシ それでも前向きになりたい 助け合えるような そんな力をつけたい あの人のいる場所に行きたい 夏の朝 うつ伏せでくたばっていたそいつは とてもいい顔をしていた