また一つともる灯かり その視線、風に揺れる 色のないこの世界に キミが落とした絵具 少し手を伸ばしたら 届く距離 消せぬ壁 髪にそっと 触れられたあの日からまだ… 紅く染まった わずかに見える曇り空 心を映す すべてを失くしてもかまわない 守れない約束を繰り返して 胸に残るキズアト 触れ合えず 空を仰いだ手を ただ 愛しく想った 一つずつ消えてく灯を 肩越しに眺めてみる 終らないこのフィルムは 過去からの忘れ物 背伸びした並木道 キミがふと近づいた 木の葉舞い 消えたその壁 心 求めていた すべて止めて時間の中で 指と指を絡ませ ぬくもりが消えず 痛みに変わった ささやく声さえ… 紅く滲んだ 指先感じる吐息 はにかむ笑顔 真実をその目に映さないで 意味のない嘘を 繰り返した 風が 言葉 掻き消しても 伝えたい 今日も微笑んだキミに 「逢いたい」それだけ 触れ合った頬は冷たくて 胸を少し締め付け 戻れない 今はわずかな痛みも 明日へ繋げて