あまたの悲しみたちが 夕立となって街に降り注いだ あいにく傘を忘れて コートを被って急いで駅へ向かった 飲めない紅茶を飲んでやり過ごす雨 思い出がそっとよぎって 止まらなくなった 途切れてしまったフィルムが 胸の隙間に転がって 動かなくなった夢の続きを 気にしていたのさ 街の灯がそっと包んだ 僕らを優しく笑って 少し切ない気持ちになったけど 救われた気がした 雨はいつしか 月明かりの空になった <♪> あれは幻だったのか 時は薄情なもので 顧みもせず 今すれ違った男の 自信に満ちた姿を横目に見ながら 立ち止まることも 生き急ぐこともなく ぶら下がるような昨日に 別れを告げて さようなら <♪> ざわめきの中を 君に向かって泳ぐ 柔らかな熱の その手に触れたい 僕らはいたって変わらず こぼれた愛をついばんで 満たされたような夜に抱かれて 眠りにつくのさ 街の灯がそっと包んだ 誰しもが愛を誘って 少し切ない気持ちになったけど 救われた気がした 雨はいつしか 月明かりの空になった