君のささやきでうるんだ僕の瞳は 脆くて 変わり映えのしない日々 まばらに輝く 花の色が変わったら 君とはもうお別れさ 時の流れを蹴って歩きたかったね 夢をまくらにして何度も君と眠った やわらかな春の日々を思い出して 「どうかお元気で」 枕元 涙で濡れて まだ終わらないままでいたいのに 逆らえないみたい 「心配しないで」 強がって笑ってみても 瞬きの癖でバレることだから今は 切ないだけ 銀色の鱗みたいな君の小さな背中 光を反射してさ ゆらゆら揺れてた 重なる日々の隙間に足りないものを 見つけて 取り戻そうとしたってもう遅いかな 同じくしゃみをしてふざけて 笑い合った 涙で濡れた肌 微熱の通う道 「ねえ、傘開いて」 帰り道 こぼれる雨に うたれる君はとても綺麗で 眩しすぎてしまうから 「そうだ、思い出した」 はぐらかす 僕の心は 熱に溶けてく鉛みたいで 笑われてしまうだろうけど 「どうか、お元気で」 花びらに祈りを込めて 限りある全ての力で君に手を振るよ 「どうか、お元気で」 これで終わりじゃないからさ また次、会う日までに一歩を 踏み出せるように頑張るよ 次の一歩を踏み出すよ