錆びついたバスに揺られながら、 年の瀬が迫る町を眺めてた。 痛みまで時が解決して、 やがて記憶から消えてくとしても。 寂しさや希望、不安も全部。 この場所にはその全てがあった。 どうしようもない僕らをいつも、 肯定してくれた。厳しさとともに。 ため息は白くなって 冬空に消えてった。 失うことの怖さや リアリティもないくらい。 夢は形を失くしたまま、 ずっとこの胸の中にあるだろう。 さよならさえも上手く言えずに、 終わりかけた思いの数だけ花束を。 流行り歌ばかり奏でないで、 夢のある歌を奏でなさい。 あなたがいつも言ってた言葉は、 今もここにある。 ここにあるからね。 昨日と同じ今日を 大切にしたかった。 でも今日と同じ明日を 待ってる訳じゃないよ。 夢は轍を残したまま、 きっと彷徨い続けてゆくだろう。 ありがとうさえも上手く言えずに、 終わりかけた 何かが僕らを締めつける。 夢は形を失くしたまま、 ずっとこの胸の中にあるだろう。 さよならさえも上手く言えずに、 終わりかけた思いの数だけ花束を。