これまで等しく分け与えた 偽善がただ宙を舞って漂う あの日あなたが好ましいと 思わなかった言葉が 私の胸の奥抉り殺してく 喩えて言うならこの気持ちは 終電の去った渋谷の街角 悲しみや愛を嘆く文豪に支えられて 私の孤独は加速するばかり 時には晴れそうな気配 宵の後でまた会える気がして 風に吹かれて どこにもいかないで 全てを消し去って 花びらが全てを忘れさせて 憎らしい言葉も彩れたならば あなたはあなたは どんな笑い顔で 誰を呼ぶの わがままな愛は独り善がり 分かっていながら注いだ時間が 空のまま寂しく揺れる あなたのグラスみたいで 不細工な私が眼に映る 時には晴れそうな気配 酔いの後にただ溢れ出した 不満や欲望 どこにもいかないで 全てを受け止めて 花びらが全てを巻き戻して 着飾った言葉も洗い流せれば あなたはあなたは どんな素顔見せる 帰り道 雨 やれやれ 待つ 傘は小さくて でも私には大きくて ひらりと舞う楓一つ あーあ、これからどこへ行こう