静かな池 低いトンボ 触れる前に 風が滑る ざわめく水 飛沫を上げ 向かう今夜 笹の匂い 夏祭りの 赤い空は ぬれた髪の 砂利を鳴らす あの風船はあの子の心 山になったハッカは僕らの心 息を弾ませ石段を登る 苔むした光が舞う場所へ そうさ、未来が空へと沿うように 何千年の夜を歩く あの少し冷えた入道雲が 心の奥に風を届け 汗をかいてる タライに映る月が ラムネと揺れてる フワワ 神輿をこえ やぐら見上げ 人々は 祈りを泳ぐ 天照らせ 風の中 睡蓮の葉が笑う 天照らせ 星たちよ君よゆけ 彼のように 空 広い 広い 広い 場所で すべてを繋ぎ結わく糸よ 晴れをみせ 廻れるまで 踊ろう 神の子よ 夢の夏間で また、未来が空へと沿うように 何千年の夜を歩く あの冷たくなった入道雲が 夏の終わりへと去るように 汗が乾いた 浴衣に染みる月が 町へと傾く フワワ