窓が開いてその隙間風、 君の身体は吹き飛ばされて。 嫌な予感は当たるもの。 目の前にあるすべてが渦の中。 雨の匂いがセメントのようだ。 例の呪文も効果などなく、 中央棟には灰だらけ。 すでに両手は錆びていた。 井戸の底みたいで、さむいさむい! もう今じゃ君は、鉄の身体を 震わせながらギターを弾いている。 僕が替わりにオイルを差すよ。 汚れたかったら、 君をやめなければいい この廃工場には住所がない… つまり場所は無く、存在もない。 迷い込んだら始まりだ。 すでに背中は溶けていた。 窯の中みたいで、あついあつい! もう今じゃ君は、鉄の身体を 震わせたまま歌を歌っている。 僕が替わりにギターを弾くよ。 汚れたかったら、 君をやめなければいい。