茜に染まる空の向こうへ 吸い込まれていく鳥の群れ 何があるのか連れて行ってよ 時は僕等を置いて過ぎてく 雨の残り香に オレンジ色のアスファルト おしゃべりな君と 無口な僕がいたんだ 「どうして?と 返したら ママとパパが 悲しむと怒られた」 君はそう話し 夕陽に打たれながら 手に刺さった棘抜いていたね 茜に染まる空の向こうへ 吸い込まれていく鳥の群れ 何があるのか連れて行ってよ 時よ僕等を置いて行かないで 祭りの音色が 遠くから聞こえてくる 明るい笑顔の 君の声少し低く 「なぜダメ?と返したら 苦しいのは今だけと怒られた」 君はそう話し 林の奥へ走る “暗い中 走るのは危険だ” と 僕は叫ぶ 太鼓の音が鳴り響く度 少しずつ夕陽がかくれんぼ そろそろ オニ がここに来ちゃうよ 時よ僕等を置いていかないで 星が少し見えて来たよ そろりそろりと色を変えてく 藍色が夢から覚めた 茜と藍が混ざり合う空 鳥達の姿はもうなくて 「おーいここだよ 君もおいでよ」 遠くから君が聞こえる 太鼓の音が 鳴り響く度 少しずつ夕陽がかくれんぼ そろそろ オニ がここに来ちゃうよ 時よ僕等を置いていかないで もう帰ろうか